何故そんなに陰謀論が好きなんだ?

 私はイラク戦争アメリカを批判するなら「大量破壊兵器が無かった」だけで充分すぎると思うのだが、陰謀論好きなのかアンチが過ぎるのか、9.11まで自作自演だと主張する人が結構存在するのが良く分からない。攻撃材料は多いほどいいのは分かるが、どう見ても無理筋だとしか思えない説をいつまでも強弁し続けるのはどうなんだろう。


 同様に、ニセ米ドル札疑惑で北朝鮮を批判するなら、スーパーノートはCIAの自作自演という陰謀論に対して、その記事こそが北朝鮮の工作なのだという同じ穴の狢とも思える陰謀論で反論するのもどうかと思う。北朝鮮がニセ米ドル札を作っている証拠は無数にあるのだから、それを突きつければいいだけであって、何も証明出来ない北朝鮮工作説を唱える必要性は全くない。「完全に否定出来ない」などと佐藤氏・手嶋氏に対する無理な擁護もする必要はない。

また,ベンダーの荒唐無稽な記事によって誰が一番得をするかを考えれば,「ジョンイルランドの仕込み」という説も完全には否定できない.
http://mltr.ganriki.net/faq03i02.html#08426

これは何度見ても珍回答としか思えない。それが反論として成り立つなら、
北朝鮮のニセ米ドル札疑惑報道で誰が一番得をするかを考えれば,CIAの工作説も完全には否定出来ない』
もアリになってしまいますよ。ベンダー氏の記事を荒唐無稽と斬って捨てているのに、それと同様かそれ以上の荒唐無稽さを許容するかのような回答をしてどうするんです。陰謀論を否定しているサイトで、特定の陰謀論には甘い態度を見せられるとガッカリします。


【追記】
今回のチベット事件では、中国、チベット亡命政府ともに陰謀論を吹聴している。


 中国は今回の「暴動」をダライ・ラマ氏が引き起こしたと声明を出し、「その証拠もある」と言ったが、結局何の証拠も出てこなかった。


 チベット亡命政府側(ダライ・ラマ氏)は中国兵が僧衣を着て騒乱を引き起こしたと声明を出したが、その証拠は無かった。一時期流行った兵士が僧侶の衣装を持っている写真はただの映画の撮影だと判明した。
チベット式: 「兵士が僧侶に変装!?」例のあやしい写真について


どちらも相手を貶めるために簡単に陰謀論に手を出してしまった。やはり相手に対する「憎しみ」が陰謀論を生むのだろうか…。