朝日の翼賛?産経の気骨?

朝日新聞は反体制派/産経新聞は体制派?翼賛朝日と産経の気骨 - 手記

小林興起は『主権在米経済』158頁で「さて、ここで私が問題にしたいのは、ほぼどの社も個別の記事に関しては明確な回答を避けたことである」と書いてあるが、産経新聞の真摯な回答だけが目立っていた。産経新聞は『年次改革要望書』関連の記事を載せて、ただの親米保守でなく、いざという時には反体制派になり、反米記事を載せるということだ。

リベラル系政治ブログでよく分からないのは、産経新聞であれば何でも叩いてやれとでもいうような風潮があることだ。そのために、産経新聞が反体制派になって気骨ある記事を書いていたことを完全に無視する傾向がある。

id:nichijo_1氏は産経新聞が『年次改革要望書』関連の記事を載せていた事をもって、産経が反体制派にもなりうると解釈しているようだが、どうもしっくり来ない。問題はそれを批判的に報じていたかどうかではないのか?いくら報じる回数が多かったとしても、問題点を指摘しない限りは反体制派とは言えないだろう。この記事からは『年次改革要望書』を批判的に報じていたかどうかまでは分からない。


で、ここで槍玉に上げられている朝日だが、その『年次改革要望書』を批判的に報じていた記事が存在していたようだ。(関岡英之氏の口を借りてといった形式だが)
日本のメディアはきちんと報道すべきです(『国富消尽』吉川元忠・関岡英之著)

『国富消尽』(吉川元忠関岡英之著・PHP)(P39〜P42)より
アメリカのエージェントと化した日本の新聞―吉川
 ジャーナリストの東谷暁氏が『日本経済新聞は信用できるか』(PHP研究所)で指摘しているように、とくに日本経済新聞はおかしいですよ。経済専門紙なのに、大事な問題はまったく報道していません。
 その意味では、関岡さんが朝日新聞(2005年3月26日付)に書かれたアメリカの『年次改革要望書』に関する記事は、画期的といってもいい。大新聞がまったくネグレクトしてきたことが、ともかく何百万の部数のところに載ったわけですから。ただし、その出方はちょっとおかしいと思います。オピニオン欄に「私の視点」として出たわけで、あくまでそれは関岡さん個人の意見ということになっている。朝日新聞自体は逃げているのです。しかるべく経済記者がワシントンにいるのだから、本来ならそういう人たちがきちんと報道すべきだと思いますね。


残念ながらWEB上では産経新聞にはこういった『年次改革要望書』を批判的に報じていたとされる記事は見つからなかった。データベースを調べれば分かるのかもしれないが。