無能な善人よりも有能な悪人

asahi.com松岡農水相が自殺 議員宿舎で首つる - 社会
http://www.asahi.com/national/update/0528/TKY200705280175.html

信じられない事件が起きました。現役閣僚の自殺という、憲政史上例の無い最悪の事件です。自殺の原因は色々囁かれていますが、やはり緑資源機構の官製談合がらみと見て間違いないでしょう。大変残念な事であり、心からお悔やみ申し上げます。
松岡農水相といえば「ナントカ還元水」で一躍その名前が知られ、メディアでも頻繁に取り上げられていました。しかし、かなりのニュース番組をチェックしている私でも、VTR等で彼の政治家として力量や実績を評価する場面はほとんど見られませんでした。対中コメ輸出を再開させたり、イ草のセーフガードを発動させたりといったニュースはありましたが、あくまで決定した事実を淡々と伝えるだけで、その意味を評論家などに解説させたりはしていなかったように思います。
放送局としては政治家のスキャンダル(醜聞)を取り上げた方が視聴率が取りやすいのかもしれません。実際政治には興味がない人が大多数でしょうから。しかしそれでも彼の醜聞を取り上げる際には、たった一言でも「彼の実績」について触れて欲しいと私は思うのです。このままでは彼はただの「悪人」で評価が決定してしまうでしょう。それが私には惜しい。
個人的な評価ですが、彼は「悪人」ではあっても政治家としては「有能」であった。


そう、たかじんのそこまで言って委員会で鴻池氏か三宅氏が言っていたと思うのですが、「マスコミは政治家がいい事をしても全然報道しない。逆に悪い事をしたらず〜っとそればっかりやっている(大意)」とおっしゃっていました。私も同感です。これでは国民の政治意識の昂揚には繋がらず、逆に悪影響を及ぼしているのかもしれないと危惧するのです。