ジュゴン保護活動に少し興味を持ちました

愛蔵太さん風に


JSF氏のエントリに対して違和感を感じ拙ブログで言及した所、なんだかちょっと賑やかになってきたので、ジュゴン保護活動について調べてみました。


まずGoogleで「ジュゴン 保護」のキーワードで検索したところ、
ジュゴン保護キャンペーンセンター
このようなサイトがトップで表示されました。中身を見てみると、

ジュゴン保護区を求めて 
ジュゴンの死因の1位は定置網漁によるものです。網に引っかかり死んでいくというものです。

この様にジュゴンの死因の1位である定置網被害である事を取り上げ、この被害からジュゴンを守るため、また藻場の確保などの目的でジュゴンの保護区を作ろうとしている運動をしているので、紛れもないジュゴン保護活動と言えるでしょう。


またGoogle検索で次に表示されたのは、世界最大の自然保護 NGO (非政府組織)であるWWFの「ジュゴン保護活動」でした。
ジュゴン保護活動:WWFの活動/WWFジャパン

この中の沖縄での取り組みのリンク先の、この記述が目を引きました。

IUCNの勧告

 2000年10月、WWFジャパンのスタッフは、日本の5つの自然保護団体と共に、IUCN(国際自然保護連合)の総会「第2回 世界自然保護会議」に参加するべく、開催地のヨルダンのアンマンに向かいました。この世界的な会議の場で、日本のジュゴンノグチゲラヤンバルクイナといった、沖縄を代表する希少種の危機を訴え、その保全を日米両政府に求めるためです。

  案が決議されれば、これは、「IUCNから日米両政府に対して行われる勧告」ということになります。つまり、日米両国は国際的な立場から、ジュゴンの保護を行うよう求められることになるわけです。
 結局、WWFなどが提案した勧告案は、IUCNの総会で採択されることになりました。

 IUCNの勧告は、あくまでも勧告であって、それを守らないと罰を受けると言うようなものではありません。それでも、国際世論の関心が向くところとなれば、日米両政府とて無視はできません。
 環境省が2001年にジュゴンを保護するため「種の保存法」の国内希少種に指定する方針を表明したことや、ジュゴン生息地の広域調査費を2002年度の予算に計上し、2001年11月に調査委員会を開いたことも、IUCNの勧告と無関係ではないでしょう。

なるほど、こんな動きがあったのですね。全く知りませんでした。IUCNという自然保護団体の影響力がどれだけのものかは知りませんが、日本政府もそれなりに対応しているところを見ると、まるっきり無視できる存在というわけでもなさそうです。


さらに見ていきます。
ジュゴンのすむ海を救うため、今すぐあなたにできること:WWFの活動/WWFジャパン

事前調査は、サンゴ類、ジュゴンなどの海棲動物、海象(かいしょう)が対象で、6月に始まるサンゴの産卵時期に合わせるため、調査ポイントを特定し、調査機材を順じ海底に設置する計画です。しかし、政府間の計画に対し、県および地元の名護市は、移設位置をめぐって完全な合意に至っていません。その合意がなされていないため、環境影響評価法に基づく環境アセスメント(環境影響評価)の手続きが遅れています。それにもかかわらず、その一部である事前調査が先行して実施されようとしているのです。

ほうほう、なるほど。環境アセスメント(環境影響評価)の手続きが遅れているにも関わらず、調査を強行しようとしたため、今回の様な地元住民からの反発を招いたのですね。


さらにこのページ内で名前が出ていた「ジュゴンネットワーク沖縄」という、そのものズバリのネーミングの団体名で検索。
ジュゴンネットワーク沖縄
◇ジュゴンネットワーク沖縄の主な動き◇をクリックして活動内容を見て行くと、極々真面目な活動内容報告ばかりですね。
2001年の活動内容では

7月7日(土) 
同会場で、ジュゴン保護検討会「定置網にジュゴンが生きたまま混獲されたときの対処法(ジュゴン放流マニュアル)」、「泡瀬干潟保全アピール」、会報「ジュゴントレンチ第2号」配付

と、ジュゴンの死因の最大の原因である定置網被害への対処法のマニュアルを作成し、配布しているようです。活動内容といい、WWFで紹介されている事といい、この「ジュゴンネットワーク沖縄」が、沖縄におけるジュゴン保護団体の代表と見てよいのではないでしょうか。


うーむ、Henoko FAQでは、

 【質問】
 辺野古沿岸埋め立てに反対する「ジュゴンを守れ」という運動は,本当に純粋な環境保護運動なのですか?
 【回答】
 どうも,調べていくと,そうとは言えないようで.

とありますが、これではこのFAQはそうとも言える団体が存在してることを故意に無視しているようにも見えますね。フェアな記述を心がけるならば、上記の団体の活動も取り上げるべきではないでしょうか。