また産経新聞が捏造?福田首相の台湾発言について

「誤訳」で福田首相の顔色一変 日中首脳会談(産経新聞)

北京の人民大会堂で28日行われた福田康夫首相と温家宝中国首相の首脳会談。直後の共同記者会見で「台湾独立」に対する表現をめぐり、福田首相が顔色を変える一幕があった。「(独立を)支持しない」という福田首相の発言を温首相が説明。これを会場で日本語に訳した通訳が「独立反対を表明した」と強い表現に「誤訳」したためだ。

この誤訳騒ぎですが、果たして本当なのか。
海外の報道を拾ってみましょう。
新華通信の英語版。
Japan PM states four 'no's on Taiwan issue

Wen expressed his appreciation of Fukuda's "solemn announcement" of Japan's opposition to any "UN membership referendum" by Taiwan authorities.
"China values Japan's stance of insisting on the one-China policy and opposing 'Taiwan independence'," Wen said.

これだと通訳がどうこうという話ではなく、温家宝首相自らが「福田首相は台湾の国連加盟の住民投票や、台湾独立に反対した」と仰ったように見えますね。中国の報道機関ですので、日本語の通訳などを考慮に入れる必要はないため、これはかなり確度の高い情報ではないでしょうか。


また日本の他の新聞社でも、
首相訪中 台湾問題の重要性強調 中国首相、対日外交で(北海道新聞)

共同記者会見では、温首相が「日本側が台湾独立に反対した」と誤って述べ、さらに通訳が「台湾独立に反対しない」と二重に間違える場面も。

このように報道されています。どうも通訳が「福田首相は台湾独立に反対した」と誤訳したというのは、産経新聞の捏造の疑いが濃くなってきました。

追記

福田康夫首相 台湾問題での日本側の立場を表明(北京週報日本語版 2007年12月29日)

温家宝総理は、「歴史問題と台湾問題に正しく対応し、これを処理するのは中日関係を改善、強化するための政治的基礎である。中国側は台湾問題で一つの中国を堅持し、“台湾独立”に反対する日本側の立場表明を重視する。福田首相が国連加盟の是非を問う住民投票を支持しないと厳正に表明したことに対し、われわれは賞賛の意を表明する」と述べた。

やはり、温家宝首相その人が仰っているようですね。

追々記

日々是チナヲチ。 何も話すな何も決めるな。観光に撤しろ。>>フフン♪・上

通訳が間違えたのではなく、温家宝が中国語ではっきりと「反對」と言っているのです。動かぬ証拠として問題となった部分の原文を置いておきますね。

 ●福田康夫闡明日方在台灣問題上的立場 (新華網 2007/12/28/14:37)
 http://news.xinhuanet.com/newscenter/2007-12/28/content_7329602.htm

 溫家寶表示,正確對待和處理歷史和台灣問題是改善和加強中日關係的政治基礎。雙方表示要堅持恪守中日間三個政治文件。中方重視日方在台灣問題上表示的堅持一個中國,反對“台獨”的立場。

 要するに通訳による誤訳ではなく『産経新聞』の誤報。この記事を書いた記者は内容から察するに現場にいたようですが、『産経新聞』は中国語のできない記者に取材させるような粗忽さを改めるべきでしょう。

もはや産経新聞の捏造は確定した模様です。
早速、マスコミの誤報を正す会に取り上げてもらいましょうか。